ネクタイの由来とは?ネクタイの起源と歴史を知ろう

社会人になるとネクタイを着用する機会が増え、ネクタイの大切さを感じるようになる人が多いと思います。

ネクタイはスーツの中でも自分を表現できる部分としてデザインやカラーを変えて楽しむことができます。

しかし、なぜネクタイを着ける必要があり、いつからネクタイの文化が始まったのか知っている人は少ないのではないでしょうか?

そこで、今回はネクタイの歴史や由来を知って、よりネクタイに対する理解を深めていきましょう。

ネクタイの由来

そもそも、なぜ首に巻く布がネクタイという名前が付けられたのかという由来から解説していきます。

ネクタイという言葉は英語ですが、全世界で「ネクタイ」と呼ばれているわけではありません。

フランスでは「cravat(クラバット)」と呼ばれています。

この名前は、フランス語で読むクロアチア人という意味の「クロワット」に由来するという説があります。

ルイ14世の時代に雇われていたクロアチア人の傭兵が首の周りにスカーフを結んでおり、首に巻かれたスカーフに興味を持ったルイ14世が尋ねたところ「クラバット(フランス語でクロアチア人)です」と側近が答えたそうです。

そして、ルイ14世が勘違いをしてスカーフのことをクラバットと呼び始めたことが始まりだとされています。

ネクタイの起源

ネクタイと呼ばれるようになった由来とされる前からネクタイと同じような扱いの布の首巻は存在していたとされています。

そもそもネクタイとされるような首元を飾る習慣はいつの時代から始まったのか起源について知っていきましょう。

古代エジプト時代から首元を飾る文化はあった

歴史を遡っていくと、男性が首元を飾るという文化は古代エジプトからあったとされています。

紀元前1737年に古代エジプト王であったファラオが、第二の支配者として地位を与えたヨセフに金の首飾りを与えたという記録があります。

この首飾りは権威の象徴であり、信頼という意味も含まれています。

現在でも権威を表したい場合にはネクタイのデザインで表すこともあるので、この時代の流れが残っていないとは言い切れません。

中国の馬兵は従者を知らせるために巻いていた

古代エジプトだけでなく、紀元前220年頃に作られた中国の始皇帝陵の兵馬俑は首に布を巻いており、首に巻いている布によって軍の指揮下にある従者である証としています。

つまり、首に巻く布によって自分がどういった者であり、誰に仕えているのかを知らせる道具となっています。

これは現代の私たちがネクタイを結ぶことに近い意味を持つのではないでしょうか。

ネクタイの歴史

ネクタイのような首に巻く物を首に巻いて着飾るという文化自体はかなり古い時代から行われていましたが、それが「ネクタイ」として形になるのは16世紀になってからのことです。

次は、ネクタイの歴史について見ていきましょう。

ネクタイの先駆けは17世紀フランス

現代におけるネクタイの先駆け的なものが現れたのは、17世紀のフランスです。

クロアチアの軍曹は首元を美しいスカーフで巻くという伝統的なスタイルがあり、フランス国民が真似をするようになったのです。

兵士や宮廷人だけでなく一般庶民も真似るようになり、この頃から蝶ネクタイも付けられるようになっています。

洗練されたファッションや優雅さを表すアイテムとしてヨーロッパ全域に広がっていくようになったのです。

また、1666年にチャールズ二世が「衣服改革宣言」を出したことにより、シャツにクラバット(ネクタイ)を巻くスタイルが定着するようになり、シャツや仕立て屋も一気に増加しました。

日本でネクタイが広まったきっかけ

ヨーロッパから徐々に世界的に広まっていったネクタイですが、日本で初めてネクタイをした人は、ジョン万次郎と言われています。

ジョン万次郎と言えば、幕末から明治にかけて通訳や教師として活躍したことで知られています。

そもそもジョン万次郎は、漁の途中で遭難してしまっていたところをアメリカの捕鯨船に助けられ、日本人として初めてアメリカ本土に足を踏み入れることとなりました。

それから10年後の1851年にアメリカから帰国するのですが、その際にネクタイを身に付けていたのです。

それから明治維新が起こり、洋装が積極的に取り入れられてネクタイの着用が広まっていくこととなったのです。

まとめ

ネクタイの由来や起源、そして歴史を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

現代におけるネクタイをつける意味やネクタイが表すもの自体は変わっていないものの、より一層カジュアルやワンポイントとしても使われるようになりました。

これまで知らなかったネクタイの歴史を知ることで、ビジネスの場や購入の際などに会話の引き出しとしても利用できるでしょう。

普段何気なく使っているネクタイですが、これからは時折歴史を思い返しながら使ってみてください。

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