マニアックに見るシルク糸の作り方

製糸の工程数は?

紳士淑女のみなさま、ごきげんいかがでしょうか。

とても蒸し暑く、汗が吹き出てしまう。

ネクタイ担当スタッフのタカです。

 

今回のテーマは「マニアックなシルク生地の情報」です!

 

蚕の繭からシルクの糸を作るのに大きく5つの工程があるのです。

お持ちのシルク製品がどうやって生まれてきたのかを紐解き、

より愛着を持っていただければと思います♪

第一工程:乾燥、貯繭

最も時間に追われる工程だそうです!

繭を作った蚕は約12日で羽化してしまいます。

蚕の成長、カビの発生、腐敗を防止するために一刻も早く乾燥させます!

 

また、乾燥した繭は性質を安定させるために1ヶ月程度保管しているようです。

これだけの工程でも1ヶ月かかるんですね・・・

第二工程:選繭

繭を光にあてて透かすことで、汚れ・虫食い・内部の状態を見極めます。

シルクの品質が保たれると思うと非常に重要な工程の一つですね!

 

外からだけでなく、中の状態まで確認した上で次の工程にパスします。

第三工程:煮繭

複雑に絡み合った糸を接着している「セリシン」という物質を煮て緩めます。

セリシンが完全に溶け出してしまわないよう、厳密な温度管理をしています。

繭をほぐしやすくして、糸にできるようにする工程です。

 

現在は温度センサーで計測していますが、以前までは熟練のボイラー技師がその長年培った技術で温度管理をしていたようです。

この工程が糸の柔らかさを決める重要な工程です!

第四工程:操糸

特殊なほうきで糸の出口(末端)を探し出し、何本かの糸をより合わせます。

目的の太さ・長さに調節しながら糸を作っていきます。

乾いてしまうと「セリシン」の接着効果が戻りますので、強固な糸となります。

第五工程:揚返し

操糸では130%程度に引き伸ばされて乾燥しています。

このままだと切れやすい糸になってしまうので、この工程があります。

糸を湿らせてセリシンを少し緩め、緩めに巻き取ります。

そのあと、水分量を調整するため室温20~30℃、湿度70~80%で一晩寝かせます。

シルク製品へ!

ここまでの工程を経てようやくシルクの糸になります!

とても手間のかかる工程ですが、確実・正確な管理のもと作られる糸は

その光沢、強さ、柔らかさ、風合いがきれいになります。

 

皆さんの持つシルク製ネクタイは、こういった工程を踏んだ上で

反物になり、縫製されるのですね・・・。

手間暇かかったシルクはやはり美しいと思いませんか♪

ぜひぜひネクタイをお選びの際にこの工程を想像してみてください!

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